07年ジロの個人総合最終成績と、08年ジロのスタートリストを見比べる。
突き合わせると、不出場が多く、歯抜けのようになる。
また、移籍も多く、噛み合わせが悪い。
どうも歯並びがよくないのは
グランツール(ジロ、ツール、ブエルタ)主催者と
UCI(国際自転車競技連合)の確執のためだろう。
ドーピング騒動も、ケンカのネタでしかないように見える。
グランツールの“プロツール”制の離脱によって、
上位カテゴリ“プロツール”の権威とメリットは形骸化し、
下位カテゴリ“プロコンチネンタルツール”に大物選手が流出している。
(◎=同チームで参加、○=移籍して参加、●=不参加)
【○】 07年優勝、ダニーロ・ディルーカ
ドーピングの嫌疑をかけられ《リクイガス》との契約更新できず、
下位カテゴリの《LPR》に移籍。08年4月、嫌疑は晴れた。
【●】 07年2位、アンディ・シュレック
ツールに備えてジロ回避したのか。ジロで見たかった。残念。
「ツールだけの人」は応援しない俺ルール。
【●】 07年3位、エディ・マッツォレーニ
04年のドーピング疑惑「Oil for Drug」関与の疑いのため
07年7月に《アスタナ》との契約を解消、08年4月に2年間出場停止処分が決定。
【○】 07年4位、ジルベルト・シモーニ
なぜだか《サウニエルドゥバル》から下位カテゴリの《チェッラメンティ》に移籍。
一説によれば上位カテゴリチームのドーピング蔓延に厭気が差したとかなんとか。
【●】 07年5位、ダミアーノ・クネゴ
04年勝者だが、「ツールに集中するため」とジロ回避。残念。
繰り返しだが、「ツールだけの人」は応援しない俺ルール。
【◎】 07年6位、リカルド・リッコ
シモーニの移籍で、今年は《サウニエルドゥバル》のエースとして走るのか。
【◎】 07年7位、エフゲニー・ペトロフ
連日の逃げで目立つ下位カテゴリ《ティンコフ》、地味に総合に絡む人もいたのね。
【◎】 07年8位、マルツィオ・ブルセギン
ロバ飼いブルセギン、クネゴ不在の《ランプレ》でエースナンバーを付けている。
【◎】 07年9位、フランコ・ペリツォッティ
ディルーカ放出の《リクイガス》、総合を狙えるとすればペリツォッティか。
【●】 07年10位、ダビ・アロヨ
《ケースデパーニュ》でエースのはずが、開幕前日に骨折して欠場。無念であろう。
【◎】 07年11位、エマヌエーレ・セッラ
下位カテゴリ《ナヴィガーレ》のエース、毎年このくらいの位置で走り続ける。
そういう仕事もある。総合1ケタ順位を目指してほしい。
【○】 07年12位、パオロ・サヴォルデッリ
《アスタナ》から下位カテゴリ《LPR》に移籍、ディルーカのスーパーアシストだ。
第2ステージ、山岳ではないが登りながらのゴールだったので
集団スプリントにはならず、人数がけっこう絞り込まれた、きつい展開。
結局ステージを穫ったのは《サウニエルドゥバル》リカルド・リッコ、
総合リーダーは《リクイガス》フランコ・ペリツォッティが獲得。
終盤までレースを作っていたのは、いずれも下位カテゴリの
《スリップストリーム》、《LPR》だったが、
結果を出したのはいずれも上位カテゴリ“プロツール”チームだった。
下位カテゴリに移籍したディルーカ、シモーニのここからの戦い方に
自転車競技の未来が見えるかも。
20080512
20080511
ジロ読み(1°Tappa):TTTを制すチームがジロを制す、かな?
“ジロ・デ・イタリア”、イタリア一周3週間の旅が始まる。
初日、チームタイムトライアル(TTT)。
チームごと9人同時にスタートし、隊列を組んで先頭交代を繰り返しながら走り、
5人目の選手のタイムをチーム成績とする。
通常のロードレースではチーム総合力は結果論としてしか見えにくいが
TTTではあからさまにチーム力が結果に反映される。
ジロでのTTTは、06年大会第5ステージで「17年ぶりに復活」。
06年大会のTTTステージ優勝は《CSC》、
そして同年の総合優勝は当時《CSC》のエースだったイヴァン・バッソ。
07年大会では今年と同じく第1ステージにTTTがあり、勝ったのは《リクイガス》。
エースのダニーロ・ディルーカを先着させる「お約束」を破って先頭ゴールした
エンリーコ・ガスパロットが初日のリーダージャージ“マリア・ローザ”を獲得、
ガスパロットを怒鳴りつけながら必死に追いかけるディルーカの顔は
1年経ってもありありと思い出せる。
そんな笑いを誘う波乱もありつつ、07年の総合優勝はディルーカ。
そう、つまり、過去2年の傾向あるいはジンクスとして、こう言えるだろう。
「TTTを制すチームがジロを制す」と。
3か国(イギリス、アメリカ、カナダ)のTTナショナルチャンピオンを含む
強力なTTスペシャリストたちを擁する《スリップストリーム》。
選手の実力差が大きいせいだろう、ローテーションは美しくない。
遅いチームメイトを置き去りにしながら、ごりごりと走る。
ゴール直前、限界まで先頭を牽いたと見えて
イギリスTTチャンピオンのデイヴィッド・ミラーが千切れ、
必要最低限の5人になってゴール。
TTTには定評のある《CSC》が迫るが、6秒差で届かない。
この6秒、チームプレイに徹したミラーの走りが生んだ6秒か。
それともザブリスキー、ヴァンデヴェルデの
《CSC》から《スリップストリーム》への移籍が生んだ6秒か。
TT世界チャンピオン、カンチェラーラが来ていれば6秒は詰められたか。
とにかく、その6秒で《スリップストリーム》が初日ステージ優勝、
クリスティアン・ヴァンデヴェルデが“マリア・ローザ”を獲得。
《スリップストリーム》としては、TTT勝利でジロの成果としては上々、
すでに「成功」と言えるだろう。
現時点で、ヴァンデヴェルデから、主要な優勝候補までの時間差。
07年ジロ勝者、《LPR》ディルーカまで、28秒。
07年ツール勝者、《アスタナ》コンタドールまで、29秒。
01、03年ジロ勝者、《チェッラメンティ》シモーニまで、51秒。
07年新人賞2位、《サウニエルデュバル》リッコまで、1分2秒。
07年ブエルタ勝者、《ラボバンク》メンショフまで、1分4秒
現時点ではTTTのタイム差が、そのまま総合順位のアドバンテージになる。
《スリップストリーム》の「TTTを制すチームがジロを制す」の実現は厳しいだろうか。
どこまで“マリア・ローザ”をキープできるか期待したい。
初日、チームタイムトライアル(TTT)。
チームごと9人同時にスタートし、隊列を組んで先頭交代を繰り返しながら走り、
5人目の選手のタイムをチーム成績とする。
通常のロードレースではチーム総合力は結果論としてしか見えにくいが
TTTではあからさまにチーム力が結果に反映される。
ジロでのTTTは、06年大会第5ステージで「17年ぶりに復活」。
06年大会のTTTステージ優勝は《CSC》、
そして同年の総合優勝は当時《CSC》のエースだったイヴァン・バッソ。
07年大会では今年と同じく第1ステージにTTTがあり、勝ったのは《リクイガス》。
エースのダニーロ・ディルーカを先着させる「お約束」を破って先頭ゴールした
エンリーコ・ガスパロットが初日のリーダージャージ“マリア・ローザ”を獲得、
ガスパロットを怒鳴りつけながら必死に追いかけるディルーカの顔は
1年経ってもありありと思い出せる。
そんな笑いを誘う波乱もありつつ、07年の総合優勝はディルーカ。
そう、つまり、過去2年の傾向あるいはジンクスとして、こう言えるだろう。
「TTTを制すチームがジロを制す」と。
3か国(イギリス、アメリカ、カナダ)のTTナショナルチャンピオンを含む
強力なTTスペシャリストたちを擁する《スリップストリーム》。
選手の実力差が大きいせいだろう、ローテーションは美しくない。
遅いチームメイトを置き去りにしながら、ごりごりと走る。
ゴール直前、限界まで先頭を牽いたと見えて
イギリスTTチャンピオンのデイヴィッド・ミラーが千切れ、
必要最低限の5人になってゴール。
TTTには定評のある《CSC》が迫るが、6秒差で届かない。
この6秒、チームプレイに徹したミラーの走りが生んだ6秒か。
それともザブリスキー、ヴァンデヴェルデの
《CSC》から《スリップストリーム》への移籍が生んだ6秒か。
TT世界チャンピオン、カンチェラーラが来ていれば6秒は詰められたか。
とにかく、その6秒で《スリップストリーム》が初日ステージ優勝、
クリスティアン・ヴァンデヴェルデが“マリア・ローザ”を獲得。
《スリップストリーム》としては、TTT勝利でジロの成果としては上々、
すでに「成功」と言えるだろう。
現時点で、ヴァンデヴェルデから、主要な優勝候補までの時間差。
07年ジロ勝者、《LPR》ディルーカまで、28秒。
07年ツール勝者、《アスタナ》コンタドールまで、29秒。
01、03年ジロ勝者、《チェッラメンティ》シモーニまで、51秒。
07年新人賞2位、《サウニエルデュバル》リッコまで、1分2秒。
07年ブエルタ勝者、《ラボバンク》メンショフまで、1分4秒
現時点ではTTTのタイム差が、そのまま総合順位のアドバンテージになる。
《スリップストリーム》の「TTTを制すチームがジロを制す」の実現は厳しいだろうか。
どこまで“マリア・ローザ”をキープできるか期待したい。
登録:
投稿 (Atom)








