20070506
ゴールデンサイクリングウィーク
■■■ 4月28日(土) ■■■
白石サイクリングロードを走りにいこう!と出かけたのだけど
途中で豊平川沿いの景色に心惹かれて、予定変更。
サイクリングロードデビューのときは上流へ向かったのだけど
今度は下流へ向けて走ってみた。
朝が早かったこともあって、
ジョギング、ウォーキング、サイクリングの人は少なかった。
ただ、野球とかパークゴルフとかで、河川敷には人が集まっていた。
すいすい走っているうちに、ちょっとした山が見えてきた。
もしかして、と思って見てみると、ガラスのピラミッドも見える。
モエレ沼だ。
自転車に乗るようになったら、まず目標として、
モエレ沼公園まで行ってみよう、なんて話していたのに、
そのモエレ沼がすぐそこに見えている。
モエレ沼公園のガラスのピラミッド内のショップでは
「モエレ珠」という、イモのドーナツというか、
ひとくちサイズの揚げイモというか、そういうオヤツがあって、
よっこの大好物である。
僕が「あっ!モエレ沼!」と言うと
よっこは「あ!!!モエレ珠!!!」と返事をした。
でも、この日は、1円もお金を持っていなかった。
だから、モエレ沼へ行く目標達成も、モエレ珠を食べるのも諦めて
もうちょっと先まで進むことにした。
ちょっと進むと、サイクリングロードが水没していた。
その先にまだ続いているのは見えているのだけど、
大きな水たまりに行く手を遮られている。
仕方がないので、河畔を進むのを諦めて、土手の上に登った。
そこで、変な道に出会った。
そこは理想のサイクリング空間だった。
道幅が広く、きれいに舗装されていて、
自動車も、自転車も、歩行者も、犬も、何もいない。
空と、道と、おのれの自転車だけがある。
いいね!
なんか「 立ち入り禁止 開発局 」と書かれているけど
読めません。
立ち入って、走る。
じゃまになるものも、気をつかうものも、何もないので
何の気兼ねもなく走ることができる。
たぶんたいしたスピードではないのだろうけど、
自分にとっての最大限の速度で走っていると
風になる
なんて気分が、ちょっとわかったような。
だけど、間もなく、ほんものの風が強くなる。
向かい風に立ち向かっていると、あっという間に体力消耗。
帰り道のこぎ脚は重い。
■■■ 4月29日(日) ■■■
よっこのお父さん、お母さんが来札。
むかし自転車屋さんで働いていたことがあるというお父さんが
ママチャリの整備をしてくれた。
ママチャリの乗り心地、軽やかになった。
嬉しい。
■■■ 4月30日(月) ■■■
4月いっぱいで、車を手放すことにした。
といっても、まあ、母に買い取ってもらったのだけど。
駐車場の契約も切れるので、車を届けにいった。
さあ、本格的に、自転車生活のはじまりだ。
■■■ 5月 1日(火) ■■■
お仕事。
■■■ 5月 2日(水) ■■■
お仕事。
夜は、友人たちと「直」でお食事。
古くからの友人たちが、みんなパートナーを連れて集まっているのは
なんとも不思議な感じだった。
自転車部の部員候補であるタマーさんの意欲喚起のため
自転車関係の本やDVDを貸し出す。
■■■ 5月 3日(木) ■■■
朝から快晴、サイクリング日和なのに、自宅待機。
なぜなら、液晶テレビが届くことになっていたから。
僕は、もう、どうしても、どうしても、今年から
ジロ・デ・イタリアや、ツール・ド・フランスや、ブエルタ・ア・エスパーニャを、
なんとしてもテレビ観戦したくて、Jスポーツの視聴のためにCS加入を決めた。
で、自転車レースの受信機として、液晶テレビを買うことにした。
それが届いたのだ。
まだCSは観られないので、
とりあえず2005年のツールのDVDを観ていた。
わくわくしてくる。
もうすぐ、ジロが始まる。
■■■ 5月 4日(金) ■■■
白石サイクリングロードへ。
どこまで行くかは決めず、
「無理しないペースで3時間走ろう」と言ってスタート。
東札幌から大谷地まで走ったあたりで
よっこが「もうダメ」とか弱音を言う。
「まあ、もうちょっとだけ行ってみよう」と促す。
もうちょっと行くと、北広島に入った。
そこから景色ががらっと変わった。
原生林みたいなところに入っていく。
よっこの疲労の色は増していたけど、
景色につられてもうちょっと先へ行くことにした。
そのうち、自転車の駅という建物に行き着いた。
駅は空いていなかったけど、北広島駅が近くなってきたことがわかった。
「ごはん食べてから帰ろうか」と、また先を促す。
結局、なんだかんだで、北広島駅まで着いた。
表向き(よっこ向き)には、最初の目標はモエレ沼と言っていたけど
裏では北広島を目標と考えていた。
でも、意外とあっさりと、これはクリア。
コンビニおにぎりを食べて帰ってきた。
なぜか帰りは早かった。風向きのせいだろうか。
また「直」へ行ったら
タマーもまた来ていた。
彼は自転車を注文したらしい。
もうすぐ部員である。にやり。
■■■ 5月 5日(土) ■■■
朝、いったん起きたのだけど、眠くて眠くて、
どうしても自転車の準備をできなかった。
断念して、二度寝。
午後から、札幌駅までママチャリで出かけ、
BMXのパフォーマンスを見た。
ロードレーサーをスピードスケートとすれば、
BMXはフィギュアスケートに相当するかと思うのだけど、
これがまたすごかった。
跳んで、跳ねて、くるくる回って、ぐるぐる回って、
圧巻である。
運動能力にも驚くし、動きのヴァリエーションのアイディアにも驚く。
2時からのステージを遠巻きに観て、もういっかい観たくて、
5時からのステージは最前列中央でかぶりつき。
ぶん回される自転車の車輪に当たりそう。
あれ、いっぺん乗ってみたい。
■■■ 5月 6日(日) ■■■
よっこ、ダウン。
僕ひとりで自転車に乗る。
旭山から宮の森へ坂を越え、北1条通の丘を越え、
発寒川サイクリングロードを上っていく。
サイクリングロードの終点を通り過ぎて、
そのまま平和の滝へ向かう。
山がちなコース。
平地を走っている分には、
単純にロードレーサーの性能だけで
ママチャリやMTBに比べてスピードで優位にあり
「けっこう走れてるじゃないの!」って勘違いするのだけど
坂を走ると脚の弱さがすぐに露呈する。
のぼれないんだ、これが。
脚が回らなくなる。
息が荒くなる。
視線が前に向かなくなる。
たいした丘や坂じゃないのに、何度もくじけそうになる。
くじけそうになりながら、だましだまし、平和の滝まで到着。
ちょっと滝を眺める。
心霊スポットとして全国的に有名な場所だけど
僕にとっては子どもの頃から「自転車で目指す場所」だった。
しかし、おかしいなあ。
子どもの頃は、もっと楽に来れてなかったか?
行きに地獄を見る分、帰りは最高の快感を得られる。
ひたすら下りなので、スピードを出すために
サイクリングロードではなく一般公道を通る。
アウターギアをがんがん踏んで、風を切って走る。
発寒川の桜並木が満開のなかを、猛スピードで駆け下りる。
「たかが自転車で、何をおおげさに」と言われるかもしれないけど
この下りの感覚は、たとえて言えば
「 メーヴェで飛行中のナウシカ気分 」である。
滑走というよりも、滑空するような感覚。
単純にスピードなら、車やオートバイのほうが速かろうが、
そっちにナウシカ気分はない。