20080712

それいけエウス子(TdF08#07)

TOUR DE FRANCE 2008
ETAPE07:まだ1週目なのに。


 心臓の負担が大きい。贔屓を持つと、これほど胸の騒ぐものであったか。出来の悪い子ほどかわいいなどと言うが、勝てないチームの応援には熱が入るものなのだろう。タイガースやレッドダイアモンズのファンがあれほどまでに熱狂的なのは、弱い時期が長く続いたせいだろう。そう言えば、ピレネーでツールを待っている《エウスカルテル》のファンたちも熱狂的だ。民族意識ゆえの熱狂であろうが、チームの勝てなさもまた熱を煽っているのだろう。

 第7ステージ、《エウスカルテル》がなけなしのチーム力を見せた。一度目は、落車と攻撃で中切れした集団をリセットするため、二度目は、サンチェスの勝機を作り出すため。

 落車が先立ったか、攻撃が先立ったか、プロトンの紳士協定のうえでフェアな展開だったかどうか、わからない。わかっているのは落車で集団が割れ、前の集団で《CSC》が攻撃的に牽き、タイム差が開き、後ろの集団で追走した《エウスカルテル》、《クイックステップ》、《ランプレ》は脚を使わされたことだ。どうにか追いついたが、休む間もない展開。

 前回の記事で期待したのに近い、LLサンチェスとサムエル・サンチェスのダウンヒルバトルになりかかったが、まだ総合上位に位置するサムは逃がしてもらえず、LLだけが行った。もう1チャンスほしい《エウスカルテル》が集団を牽く局面もあったが、サムの日ではなく、LLの日だった。サムエルが抜け出せず悔しかったが、勝ったLLもまた好きな選手なので、複雑な気持ちだ。いや、しかしね、サムのためのステージは、アルプスにあるはずだ。

 もうひとつ、恒例の「退場者」が出た。まだ、もっと大物の「退場者」もありそうな雲行きだ。ツールは3分の1が過ぎ、いろいろな意味で、まだ何が起こるかわからない。

 僕もまた、我ながら何を始めるかわからないものだと思うところだが、エウス子たちのコメントを読みたいがために、スペイン語の辞書を買ってきた。読めるのだろうか。どうだろうか。ウェブ上の自動翻訳が作り出す、ナンセンス日本語よりはましじゃないかと思うのだが。

◆第7ステージリザルト(区間順位、総合順位[タイム差])
21 スベルディア……46位……29位[+4.00]
22 アスタルロサ……32位……18位[+2.16]
23 イサシ……………83位……69位[+18.45]
24 マルティネス……84位……70位[+18.45]
25 オロス…………166位…100位[+30.45]
26 ペレス…………126位…102位[+31.32]
27 サンチェス…………7位……11位[+1.27]
28 チュルカ………132位…110位[+33.37]
29 ベルドゥーゴ……85位……54位[+12.01]

◆総合順位(抜粋)
01 キルシェン…………………………[+0.00]
02 エヴァンス…………………………[+0.06]
03 シューマッハ………………………[+0.16]
05 メンショフ…………………………[+1.03]
06 バルベルデ…………………………[+1.12]
08 デヴォルデル………………………[+1.21]
11 サンチェス…………………………[+1.27] ★
12 サストレ……………………………[+1.34]
13 兄シュレック………………………[+1.56]
14 弟シュレック………………………[+1.58]
17 クネゴ………………………………[+1.42]
18 アスタルロサ………………………[+1.49] ★