青い空、青い海。
イタリア一周、3週間の旅から帰りました。
パスポートないですが。
「第90回 ジロ・ディターリア」という、
3週間にわたってイタリア一周する自転車レースがあって
毎晩、毎晩、眠い目をこすりながらテレビ観戦をしていました。
そのためにテレビを買い、
そのためにケーブルテレビに加入したのですから
観ますよ、そりゃ。
3週間が過ぎ、日常が戻ってきたのだけど
生活サイクルが崩れているので、まだ眠い。
ある意味、時差ボケです。
ジロ、
3週間にもわたってイタリアを一周しようという
スケールが凄い。
しかも、ただ一周するのではなく
あえて走りたくないような場所を選んで走るところが凄い。
走りたくないような場所というのは、たとえば、
風のきつい海沿いの道だったり、
急勾配の坂が延々と続く山だったり、
曲がりくねった狭い路地だったり。
コースレイアウトは、主催者が
レースが盛り上がるように設定するわけだけど、
それにしたって走りたくない道だ。
自転車レース観戦の面白さはなんだろうか、と思う。
どうも、うまく言えない。
選手たちが走っていく道沿いの景色が美しい。
山や海、街や田園。
競技の「場」がスタジアムではないところがよい。
だって、そこは道であって、
スポーツの場である以前に、生活の場なのだ。
駆け引きや、人間関係が面白い。
チーム内の人間関係、チーム同士の利害関係。
自転車はひとりで乗るから、もちろん、個人が走る。
でも、チームとしての目的や戦略があり、
9人(リタイアがあれば減るけど)チームメイトが
役割分担をしながら連動して動いたり、動けなかったりする。
チームとは別に、偶然ひとかたまりになった小集団のなかで
利害によって協力体制が組まれたり、崩れたりする。
200人近い大集団は、個々人やチームを越えた
集団としての意志をもつ生き物かのように姿を変えながら動く。
自分もちょっと自転車に乗ってみて、
選手たちは、ほんとうに逞しいのだとわかるし
アスリートと呼ばれるにふさわしいと思うのだけど
それとはちょっと別の視点で
自転車ロードレースは、純粋なスポーツとは少しずれているような気がする。
どこか旅のようでもあり、
どこかゲームのようでもあり。
ていうか、競技中にお弁当を食べるスポーツなんて、
他にないんじゃないかな・・
イタリアの旅から帰って、ひと息ついたら、
つぎはスイス一周、1週間の旅に出ます。
スイスの景色も楽しみです。