スタートを見送ったあと、
車に乗り込んでレースを追いかける。
といっても、レースの後方は常に渋滞しているので、
すぐに追いついてしまう。
そして、もちろん追い抜くことはできない。
だから、途中で別のルートに入って、先回りする。
およそ100キロほど進んだ、補給地点へ行ってみた。
車を停められそうな場所には、すでにチームの車が停まっていて、
駐車して観戦するのは難しい状態。
そこで、ちょっと離れた場所に車を置いて、
積んでおいた自転車で移動することにした。
小さな丘をふたつほど越えていく。
こういうような場所。
山と川があって、ほかには特になにもない。
遠近法の消失点までぐねぐねとまっすぐな道。
この向こうから一団がやってくるのを待っている。
チーム関係者の無線に、あと10分くらい、とか、
早口の情報が飛び込んでくるのが聞こえる。
ちょっとだけレースのコースを走ったミニベロ。
思いがけないところで役に立ってよかった。
メイタン福島晋一選手、岡崎和也選手。
岡崎選手はボトルを入れ替え中。
補給地点ではスピードを落としている、はずなのだけど
やっぱり速い。
「くださーい」、「はいよー」。
ロードレースは世にも珍しい「食べながらするスポーツ」。
袋(サコッシュ)のなかには食料が入っている。
選手たちはサコッシュから食料を取り出して、
背中のポケットにしまう。
そのあと、サコッシュは投げ捨てる。
選手が投げ捨てたサコッシュを観客が奪い合う、
というのはヨーロッパの話で
ツールド北海道の場合は観客がいないので、スタッフが拾い集める。
僕たちは自転車で車に戻りながら、サコッシュを集めた。
メイタン、シマノ、ニッポ、アンカー、アイサン、など、大収穫。