いま最新号の『ブルータス』が
「NO BIKE , NO LIFE」と題した自転車特集をしています。
自転車全般を扱っているけど、
メインで打ち出しているのはピストバイク。
アメリカ発のストリートファッション的ニュアンスでの自転車
ということになるのかな。
ロードも、ジロにひっかけて、ちょっとは取り上げられているのだけど、
どうもウソが目について仕方がない。
「 日本でもプロチームが発足 」というのは
たぶんNIPPOメイタンのことだろうが、
残念ながらいまのところは、まだ、プロチームどころか
コンチネンタルプロチームでさえない。
早く昇格してほしいのはヤマヤマだけど
勝手に昇格させちゃいけない。
ジロ・デ・イタリアを
「 ツール・ド・フランスの前哨戦などともいわれる 」って
どこで誰が言っているんだ、そんなこと。
ジロとツールの両方に出場する選手なんて、何人いるだろう。
ツールの調整でジロを走ることはあっても、
どちらも本気で走るのは厳しい。
だからこそダブルツール達成は偉業と言われるのであって
ジロが前哨戦になることなんて、あり得ない。
きわめつけは、
ブレーキのないピストバイクで公道を走ることは
法律違反だと言った直後に
「 ひとつのカルチャーだと思います 」って。
なんだそりゃ。
ピストを擁護したいがために、大胆に支離滅裂な論理破綻。
まったく、びっくりするほど破天荒な雑誌である。
『ブルータス』が自転車を特集するってのは
自転車ブームが来ているんだなと思わせるけど、
ブームって浅薄なまま終わることが多い。
そういう浅薄なブームを軽薄に作るのが『ブルータス』の仕事だ。
したがって、『ブルータス』は日本の自転車界にとっての試練だ。
『ブルータス』を乗り越えて、続いていってこそ、
自転車は文化として根付くのだろう。
根付くかなあ。