20080531

ジロ読み(17-19°Tappa):2枚のジョーカー

我が身にちょいと事件があって、滞ってしまったので、
3ステージまとめて。

17ステージ。
逃げ集団にイグナチェフの姿を見て、ヤッター!と叫ぶ。
やっと逃げた。
しかも、逃げ集団からアタックをかけて単独の逃げになり、
道中テレビに映るたび、がんばれがんばれ声をかけていた。
残念ながら集団に捕まって逃げ切れなかったけど、
うん、よかった。

18ステージ。
疲れ果てて帰宅したら、もうレースが終わりかけ。
何があったか、よくわからない。
ベッティーニが勝ちたかったけど勝てなかった?

19ステージ。
このジロ、ゲーム開始時点では、ジョーカーが2枚あった。
リカルド・リッコ’の「ヒルクライムのジョーカー」、ピエポリ。
ダニロ・ディルーカの「ダウンヒルのジョーカー」、サヴォルデッリ。

総合タイムで遅れをとっていたディルーカがついにカードを切った。
たったひとりで、一瞬の間に、レースを破壊することのできる《異能》。
イル・ファルコ発動、スーパーダウンヒル解禁。
濡れた路面の下りを慎重に進むメイン集団を置き去りにして
サヴォルデッリがディルーカを牽いていく。
ディルーカ自身も好調で、
サヴォルデッリを切り離したあとペースを落とすことなく、
総合タイムを挽回し、コンタドールの背中を視界に捉えた。

一方、もう1枚のジョーカー、
ピエポリは落車による骨折でリタイアしている。
カードを切るまえにジョーカーを失ったリッコ’の方も強さを見せ、
ディルーカを追う集団からのアタックで抜け出し、
コンタドールとの差を詰めたが、
わずか4秒、マリアローザに手が届かなかった。
この「4秒」、失われたジョーカーがあれば、違ったかもしれない。

しかし、そんなことより、キリエンカ師匠である。
逃げ集団から、さらに単独で逃げ、逃げに逃げて、勝ってしまった。
落語家みたいな名前だというだけの理由で応援していたが
おおいに盛り上がった。よかった。

スペイン人のコンタドールがマリアローザを着るのを嫌い、
ディルーカ、リッコ’、シモーニらのイタリア人選手を
イタリア人は応援するのだと言う。
僕はイタリア人ではないけど、
このままコンタドールに優勝されたくないような気持ちがある。
コンタドールがスペイン人だからではなく、彼がツール覇者だから。
ジロ贔屓としては、ツール覇者に勝たれたくない。

と思う一方、
「ツール7連覇」をしながら、ジロで勝ったことのない(ジロを走る気もない)
ランス・アームストロングのような「合理的なチャンピオン」ではなく、
ダブルツール(同年にジロ、ツールをW制覇)を達成する
強いチャンピオンを見たい気持ちもある。
コンタドールがジロで勝ち、
アスタナが剥奪されているツール出場権を獲得し、
コンタドールがツールでも勝つ。
そんな筋書がありうるならば、それはそれで、見てみたい。